ミツバチとは

養蜂場

ミツバチの組織構成

ミツバチの巣内には、メスバチ、オスバチ、女王バチがいます。5月頃、
ミツバチの活動が最盛期をむかえ、1箱に約5万匹のミツバチが生息しています。
組織内でそれぞれ役割があり、女王バチは産卵、働きバチは蜜や花粉の運搬等分担して活動しています。

女王蜂
巣内に1匹だけしかいません。産卵専門で寿命は4年程。体長はメス蜂の2~3倍にもなります。

メス蜂
働きバチと呼ばれ、巣内のミツバチの約90%がこの働きバチです。蜜や花粉の運搬や、巣の増設、門番、卵の世話など様々な役割を持っています。

オス蜂
女王バチの産卵用の精子提供専門で、交配時期だけに産まれてきます。秋になると、蜂蜜や花粉が減りはじめると、巣外へと追い出されます。

 

働き蜂の役割

最初は、巣内の清掃や卵の世話など巣の中の仕事をします。
生後2週間で採蜜や花粉を集めます。1匹あたりの活動時間は6~8時間。
夜間は巣内で静かにしています。

気温が高い夏は幼虫が暑さで死なないよう、羽で風を送り巣内温度を下げます。
スズメバチなどの外敵から身を守るために、針で相手を攻撃します。
針を刺したハチは死んでしまいます。オスバチは持っていません。
リウマチや神経痛、腰痛などの針治療にも利用されています。

 

ミツバチダンス

ダンスで蜜源の位置を正確に伝えます。
蜜源が100m以内にあると、体を震わせながら左右交互に円形を描きます。
花が100m以上の所にある場合は、8の字の中央の線と上からの垂直線の角度で、
太陽を目印にして巣と蜜源を結ぶ角度を伝えます。

花の蜜から蜂蜜へ
花から採ってきた蜜は、担当の働きバチに渡しますが、この時は
まだハチミツではありません。 ハチからハチに口移しで何度も渡っていくうちに、
体内の酵素(インベルターゼ)の働きによって糖度が上がりハチミツになります。

 

女王蜂の生態

女王バチは成長が早く、王台ができて16日で誕生し女王バチも働きバチも、
産まれてから3日目まではローヤルゼリーを与えられますが、働き蜂は4日目以降蜜になります。
メスバチの幼虫は全て女王バチになれますが、
ローヤルゼリーを与え続けられた蜂だけが女王バチになります。

女王バチは、産まれて10日前後で交尾をします。 女王バチの寿命は約4年で、
その間ローヤルゼリーのみを食べながら毎日卵を産み続けます。
女王バチは多い時期には1日で1,500~2,000個の卵を産みます。
受精卵か無精卵かの違いでメス蜂とオス蜂に産み分けます。
受精卵はメスバチになり、無精卵はオスバチになるのです。

巣内は、5~6月に最盛期を迎えます。卵を産むスペースがなってくると、
オスバチの卵を産み始め、働き蜂が造ったに王台に次の新女王バチ候補を
産み始めます。その後、旧女王バチは約半数の働きバチとともに新しい
場所に移動し巣を作ります。これを分蜂といいます。ミツバチが群れを
増やす方法として、分蜂は重要な役割を果たしています。

 

近代養蜂

人間がミツバチを飼育し、採蜜するようになったのは、19世紀に入ってからのことです。
それまでは、ハチの巣を壊して巣板を取り出す方法しかありませんでした。
1853年にアメリカのラングストロスによって継続的にミツバチを飼育できる
技術である近代養蜂が開発されました。可動式巣枠が備えた巣箱や、
巣から蜜を絞るための遠心分離器などの発明により、近代養蜂へと発展したのです。

西洋ミツバチ巣箱の中には、自然の巣をまねて、ミツバチが巣を形成するもととなる
巣礎を張り付けた巣枠が約9枚入っています。巣箱はミツバチの数に応じて、
1箱(単箱)から2段(次箱)、3段と重ねる事ができます。
巣礎にはミツバチが巣をつくりやすいように、あらかじめ六角形の型が刻まれています。
働きバチは、ハチミツを貯めるとミツロウでフタをします。

養蜂には「移動養蜂」と「定置養蜂」の2種類があり定置養蜂は一ヶ所で
次々に咲く異なる種類の花の蜜を集め、 移動養蜂は特定の花の開花時期に
合わせ各地を南から北へ移動します。

・春(3~5月)
女王バチは産卵し、働きバチは花粉や蜜などを集めます。
開花の時期に貯めたハチミツが熟成したものを養蜂家が採蜜していきます。

・初夏(5~6月)
養蜂家が採蜜を行います。巣箱に燻煙器で煙をかけミツバチを落ち着かせ、
巣枠を取り出し、遠心分離機でハチミツを回収します。また分蜂の時期なので
巣箱の点検が欠かせません。

・夏~秋(6~11月)
6月は移動養蜂家が北上する時期です。
秋になるとミツバチの数が減りはじめてきますので、
ハチの数に応じて巣枠を抜いていきます。10月はイチゴの花粉交配シーズン開始時期です。

・冬(12~2月)
花が咲かない冬のは、ミツバチたちは蓄えたハチミツを食べて過ごします。
ミツバチたちは巣内の温度を30度前後に保ちながら巣箱のなかでは
エネルギー節約のため、ほとんど動きません。

 

みつばちの利用

ミツバチは、ローヤルゼリーやプロポリス、蜂蜜の生産だけではなく、
イチゴやメロンなどの作物生産に花粉交配(ポリネーション)の手段として用いられ、
欠かせない存在ですが、花粉交配用ミツバチについては、オーストラリアからの
輸入が停止され、花粉交配用ミツバチの供給が不足し、時期によっては
入手しにくい場合があります。

植物は「受粉」という子孫繁栄のための手段を昆虫(ミツバチ)に任せています。
植物は色や形、香りなどでミツバチを誘います。ミツバチは蜜を吸っている間に
体に付着した花粉を、他の花へ運んでいます。 植物は動くことができないので、
ミツバチの活動よって他の場所へ花粉を運ぶことができます。

植物は受粉により果実が実ります。 イチゴやメロン、スイカなどのハウス栽培、
サクランボやリンゴ、梨などの果樹園などでの交配には、ミツバチが利用されています。
ミツバチ以外でもマメコバチやマルハナバチなどが利用されています。)

 

花粉交配(ポリネーション)

ミツバチを利用して花粉交配を行うことをポリネーションといいます。
現在、日本でポリネーションを利用している農作物は、ハウス栽培では
イチゴ、スイカ、メロンなど、露地栽培ではウメ、リンゴ、ナシ、
サクランボなどがあります。また、ダイコンやハクサイ、キャベツ、カボチャ、
キュウリなどの野菜類にも利用されています。

果樹園でポリネーションが普及した理由は、農薬による野外昆虫の減少が考えられます。
80年代の日本では、大量の農薬散布により花粉を運ぶ昆虫が急減し、
果樹園では花は咲くが実がならない事態が起きていました。

このような事態を解消するため、青森のリンゴ園でミツバチの巣箱を置いたところ、
不受精果がなくなり、収穫量が倍増しました。このことを知った果樹園の園芸農家が
相次ぎにポリネーションを利用し始めました。

 

ハウス栽培での利用

イチゴがハウス栽培で受粉して果実を実らせるためには、
ミツバチのような花粉媒介者(ポリネーター)が必要となります。
受粉は、ミツバチに付いた花粉が、雌しべにつくことで成立します。
ミツバチが訪花するのは、花粉と蜜を集めるためなので、
蜜や花粉がないとミツバチの活動は活発には行われません。
蜜や花粉の量が少ない品種は、ケアが必要となります。

ハウス内の花の数に対してミツバチの数が多すぎると、餌が不足し、
ミツバチが減ってしまいます。ハウス内ミツバチを大量に入れても
受粉率は上がりません。

適切なミツバチの数(蜂群)の目安は、10aあたり1群(6,000~8,000匹)です。
大型ハウスでは2~3群設置する場合もあります。

 

巣箱の位置

巣門(みつばちの出入り口)は基本的に太陽に向かって設置します。
(例)
南北棟の施設:北側に置き、巣門は南向き
東西棟の施設:西側に置き、巣門は東向き

ミツバチは太陽や紫外線の情報をもとに箱の位置を把握しています。
定位飛行(巣箱周辺を飛び回り、位置を覚えること)を
確実にさせるよう巣箱を設置しましょう。

 

ミツバチの巣内温度調節

ミツバチは巣内の温度を34℃前後に保ち活動しています。
温度調節がうまくいかないと、ミツバチの数が減ってしまいます。

巣内の温度が低い時は、集団で胸部の筋肉を収縮させ発熱し、巣内温度を上昇させます。
高温時には羽ばたくことによって、巣内の換気をして温度を下げ、
さらに温度が高い場合は、水分を蒸発させ、気化熱を奪って温度を下げます。
ハウス内の湿度が高いほど温度を下げづらくなります。

 

ハウスの温度管理

1)気温と訪花活動
ミツバチの活動は気温が20〜30度で盛んになります。
ハウス内の気温35度を超えると、訪花するミツバチの数は増えません。

2)ハウス内の換気
日中はハウス内の気温と湿度が上がるため、
ミツバチが活動しやすいようにハウス内の換気を行って下さい。

 

ミツバチ交配作物

いちご、すいか、メロン、桃、なす、きゅうり、梅、かぼちゃ、
しし唐、マンゴー、ゴーヤ、トマト、小玉すいか、にがうり、
かんろ、大根(採種用)、キャベツ(採種用)

農作物
1月 イチゴ
2月 イチゴ、梅
3月 イチゴ
4月 イチゴ、メロン、サクランボ
5月 スイカ、ブルーベリー、梨、柿
6月
7月 カボチャ、ハウスメロン
8月
9月
10月 イチゴ(開始)
11月 イチゴ
12月 イチゴ、ナス

※地域により、多少の誤差があります。
お問い合わせ

Copyright(c) 2012-2013 Kai Apiary Center All Rights Reserved.